インフルエンザが冬場になると毎年のように流行して猛威をふるいます。そんなインフルエンザにも種類(型)があって、1つではありません。
みなさんもインフルエンザにはA型とB型があるというのはご存知だと思いますが、どちらがきついのでしょうか?
この記事では、インフルエンザA型B型どちらが症状がきついのか?どちらがうつりやすのか?を解説していきます。
最初に結論を述べた上で、インフルエンザの各型の症状を確認していきます。
過去にインフルエンザにA型B型含め4度かかり、1度はA型B型に同時に両方ともにかかったことがある私コチコチがお届けします。
目次
インフルエンザA型B型どっちがきつい?
結論からいうとA型のほうが重症化しやすくきつい症状になりやすいです。
熱に関して比較してみると、A型が38℃~40℃、B型が37℃~38℃とA型のほうが高熱になります。40℃近い高熱になるだけでも、体感的にはかなりきつく感じるのではないでしょうか。
ウイルスの変異の観点からみてみると、A型は変異しやすく、B型は変異がゆるやかなので、抗インフルエンザ薬に対する耐性ウイルスが存在するのも、A型になります。
では、A型のほうがきつく重症化しやすいからといって、B型が全く重症化しないか?というと、そんなことはありません。インフルエンザB型でも重症化しているケースもありますので、絶対に重症化しないというものではありません。
逆にA型でも軽度で済むケースもあります。全体としてみたらA型のほうが症状がきつい傾向にあるというお話になります。
一方で、世界中のインフルエンザ研究をまとめた論文では、「A型とB型で症状の出かたや重症度にほとんど違いはない」と結論づけられていて、他の論文でも同様の見解が示されていて、学術的にはきつさには違いがないとされています。
インフルエンザA型B型どっちがうつる?
インフルエンザはどの型でもうつりますが、A型とB型ではどちらがうつりやすいのでしょうか?
A型インフルエンザウイルスは、感染した後に体内でどんどん進化して変異するので、新型のウイルスが次々とできていきます。なので、A型インフルエンザウイルスは、変異を起こしてより強力な新しいウイルスに進化する可能性を秘めていて、ワクチンができても効かない可能性があります。
このため、今年のワクチンは当たったとか外れたとか言われるのです。また、動物にも感染するため、動物からのA型インフルエンザウイルスと結びつくと、さらに新しい病原体となってしまうケースもあります。
B型インフルエンザウイルスは、変異がゆっくりであるため、A型に比べると流行はしにくく、昔は毎年のように流行することがありませんでした。また、動物には感染せず、人から人にのみ感染するのが特徴です。
結論としては、説明をみれば一目瞭然ですが、A型のほうが圧倒的にうつりやすく、感染力が高いです。大流行を起こすのは、たいていA型のほうです。
インフルエンザ全型共通の症状の特徴
インフルエンザを発症すると急に体調が悪化してきます。全身がだるくなり、食欲が落ちることもあります。寒気や悪寒を感じて、頭痛とともに熱が上がり、くしゃみ、咳、鼻水と風邪のような症状がでてきます。
また、体の節々が痛み、関節痛や筋肉痛を伴うのも特徴の1つです。体の節々に痛みを伴う風邪の症状がでたら、インフルエンザを疑ったほうがよいです。
インフルエンザは、合併症を引き起こす可能性があることでも知られており、甘くみてはいけない病気です。のどや気道に炎症が起き、抵抗力が弱くなった状態で細菌に感染すると、肺炎や気管支炎を併発している可能性があります。
長期間インフルエンザの熱が下がらなかったり、咳が止まらなかったりしたときは、肺炎や気管支炎を併発しているかもしれません。私自身も、インフルエンザをこじらせて、気管支炎になった経験があります。
また、子供(小児)がインフルエンザにかかったときに、脳炎(インフルエンザ脳症)を併発することがあります。意識障害、けいれん、異常言動、異常行動などの症状があらわれたら、脳炎の可能性を疑ったほうがよいです。そのほかにも、中耳炎や筋肉炎を併発する場合もあります。
インフルエンザA型の特徴
インフルエンザA型は、ほかの型と比較すると38℃~40℃の高熱がでるのが特徴です。風邪の症状の中でも、のどの痛みや咳のような気管支にくるのも特徴の1つです。
流行する時期は、冬場の11月から2月で、気温が低く乾燥する時期に流行します。インフルエンザウイルスは高温多湿に弱いため、春から秋にかけての夏場は流行しません。
ただし、春から秋に全くかからないかというと、そんなことはなく、春インフルという言葉があるように、感染することもあります。
A型のインフルエンザウイルスは変異が起こりやすく、仮にA型ウイルスに対する抗体ができても、新型ウイルスができやすく、同じ年に2回かかるということも起こりえます。
また、変異しやすいこともあり、流行しやすく、新型のウイルスができてしまった場合は、ワクチンがないために大流行する恐れがあります。
人以外の鳥や豚などの動物にも感染するので、動物の中で新たな型に変異して、猛威をふるうことがあります。ニュースにもなっている鳥インフルエンザや豚インフルエンザもA型のウイルスに含まれます。
インフルエンザB型の特徴
インフルエンザB型は、熱は37℃~38℃程度です。インフルエンザB型の特徴としては、腹痛や下痢をともない、お腹にくるのが特徴です。B型は症状がおさまるのが遅く、長期間続く傾向があります。
流行する時期は、冬場の11月~3月で、A型の流行が終了して、少し暖かくなってくる3月あたりでも、流行してしまう傾向があります。
B型のインフルエンザウイルスは変異がゆっくりで、同タイプのウイルスだと症状が軽くなる場合が多いです。ただし、変異が起きないわけではありませんので、新型ウイルスが発生してしまうリスクは低いですが、可能性は十分にあります。
インフルエンザC型の特徴
実は、インフルエンザには、A型とB型以外にもC型というのも存在しています。C型は感染力が弱いため、流行しないので、あまり話題にのぼらないインフルエンザウイルスです。
インフルエンザC型も、B型と同じく37℃~38℃程度の熱がでます。普通の風邪のような症状であるため、インフルエンザと気づかないこともあります。風邪の症状の中でも、大量の鼻水がでるのが特徴です。
1回C型にかかかると、抗体ができてしまうので、2回かかることがありません。このため、流行することはないと言われています。冬場にかかりやすいですが、1年を通してかかる可能性はあります。
C型のインフルエンザウイルスは変異しないので、1回かかってしまえば、2回かかることはありません。人以外にも豚に感染するのが特徴です。
C型は症状が軽くすむことが多く、投薬治療などはありません。インフルエンザC型にかかっていることに気づかない隠れインフルが多いのも特徴です。
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