イスラム教の創始者として、昔、教科書に書いてあった人物の名前は、『マホメット』でした。しかし、先日、テレビでは、イスラム教の創始者を『ムハンマド』と言っているではありませんか(; ̄□ ̄)
いつの間にイスラム教の創始者が変わってしまったのか(._.)?疑問に思って、早速調べてみることにしました。ムハンマドとマホメットの違いについて解説していきます。
目次
マホメットとムハンマドの違いとは?
昔は『マホメット』と言っていたのに、今は『ムハンマド』と呼ばれています。『マホメット』という呼び方のルーツは、トルコ語でメフメットと呼ばれていたことが起因しており、この流れを受けて西欧ではマホメットやモハメッドと呼ばれるようになり、これが、日本に伝わったためです。このため、私が学校で習った頃は、教科書にはこのヨーロッパ言語のマホメットが載っていました。
しかし、これが近年では見直され、イスラム教の原語であるアラビア語の本来の呼び方である『ムハンマド』を使用するように変わってきているのです。
このため、マホメットもムハンマドもイスラム教の創始者である同一人物を表しています。ムハンマドとマホメットの違いは、アラビア語の呼び方であるか、ヨーロッパ言語の呼び方であるかの違いであるというわけです。
ムハンマドの本名は?
ムハンマドの本名は、フルネームで
ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフ・イブン=アブドゥルムッタリブ
となります。
つづりは、Muḥammad ibn `Abd Allāh ibn `Abd al-Muṭṭalibになります。
名前の意味
ムハンマドの意味は、『よりほめ讃えられるべき人』で、フルネームの意味は、『アブドゥルムッタリブの息子アブドゥッラーフの息子ムハンマド』となります。
ムハンマドという名前は多い
そもそもアラブでは、ムハンマドという名前が多いのではないか?という指摘があります。これは、イスラム教の創始者であるムハンマドにちなんで付けているためで、イスラム圏では人気が高い名前のようです。
アラブでは、苗字というものがありませんが、父の名前や祖父の名前を自分の名前に連ねて名乗ります。苗字の役割である地名の姓を付けているのは、少数の昔からの権力者のみのようです。
ムハンマドという名前がポピュラーなので、イスラム教の創始者と区別するために、預言者を付けて『預言者ムハンマド』と呼ぶ場合もあるようです。
まとめ
ムハンマドとマホメットは同じ意味で、同一人物を指します。その違いは、ムハンマドがアラビア語で、マホメットがヨーロッパ言語に由来しており、昔は、西欧からマホメットの呼び方が伝わっていました。近年では、アラブの本来の呼び方であるアラビア語のムハンマドが採用され、マホメットが死語になりつつあります。ムハンマドはアラブの典型的な名前であるため、預言者を付けて区別して呼ばれることもあります。
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